2022年1月23日日曜日

ぶどうの圃場作り①

 時系列

2020年3月よりぶどうの圃場作り開始~

なのですが、その前に余談と簡単な経緯から。

 実はこの時期、たいそう具合がよくありませんでした。今まであまり大きな病気を患ったこともなかったのですが、外での作業がしんどかったです。お医者さんに診てもらっても特に異常はないらしく、寒暖差アレルギーだろうというお話で漢方薬を飲んだ位でした。

いきなりこの状態で棚作りといっても不可能だったので、近所のおっちゃん(土建屋)になんとか手伝ってくれ~とHELPを頼み、支柱建てるのを手伝ってもらいます・・。

そもそも土壌改良の為に、弾丸暗渠をやってもらったり、籾殻撒いたりと色々してましたが、土が固い!!めちゃくちゃ固い!!手で握るとそのままの形で残る強粘度!良い土器が出来そう・・・ってそれもそのはず、実はこの畑、元は池だったんですね。。池といっても自然の池ではなく、淡水魚の養殖業の池です。私の祖父はずっとこの池で金魚やら鯉やら育ててました。放置されてからも池の形状はそのままだったので大雨が降れば水が溜まるだろうし、ちょっと数百メートルいけばすぐ田園地帯なのですが田んぼに負けず劣らずの粘度土壌です。この土壌を専門用語で埴土といいます。

砂っぽい土>>>>>>>>>>>>ふかふか土>>>>>>>>>>>>>>>>粘度土

(砂土)               (壌土)               (埴土)

な感じですね。全農さんが分かりやすいpdfを公開してくださっていたので参照先置いておきます。

https://www.zennoh.or.jp/operation/hiryou/pdf/naru_dosei.pdf


では、このカチコチの土をどうするか?という話ですがまた別に長くなりそうなのと、少なくとも棚を作る話を今回書きたいのでいったん置いておきます。

この埴土、濡れるとめちゃくちゃぶにょぶにょに潜るのですが、乾くとかっちんこっちんでヒビ割れが入る位になります。そうするとどうか、支柱を入れる為に穴を掘りたくてもスコップが全く入らないんですね。。突き刺してもカチーンと良い音が鳴り3cmも入っていきません。。。

困った。。具合は良くないし、土は固いしでとても作業が進まない。。

とりあえず表面だけでもということでトラクターで耕耘してみましたが、当然その下はカチンコチンのままです。。



そこで登場したのがコレ

人類の英知その①!ユンボ!!(バックホーともいう)ちっちゃいショベルカーですね。



支柱なんだから刺せばよいだけだろうと思うかもしれませんが、そうはいきません。ただ挿しただけだと、最終的に上棚にビニールを張る為、台風等で突風が舞い込んだ際に棚全体が浮き上がったりするリスクがあります。棚が巨大な飛行機の翼のようになって揚力が発生してしまうんですね。。せっかく手間とお金かけて作ったのに簡単に壊されてしまっては困るので、浮き沈み防止に支柱用の48.6単管いパイプの先にクランプで50cmの単管を付けています。

 

苗木の脇をそーっとホリホリして支柱を入れる・・。

この1号ぶどう畑は2m50cmの単管パイプを50cm地中に埋め、地中では上記の通りクランプの浮き沈み防止をT字で留め、地上部は2m突き出すようにします。

この支柱を東西方向にこれまた2m50cm毎に、南北方向には2m20cm毎に建てていきます。

支柱を建てていく写真


さすがは、土建屋!プロ!餅は餅屋!

水糸を支柱の地面付近とてっぺん付近の二本遠し、まっすぐ立てていってくれてます。

ちなみに僕は、具合がまだよくなく、息切れがすごい為、この時はこのように写真を撮影する係か、単管パイプを2m50cmと50cmに切断する作業をひたすら定位置でやってました。

切断した単管パイプをこのオンボロの小型トラクター&トレーラーで運びます。

実はこの2019年度(平成31年度)ですが、埼玉県にある農業大学校に一年間勉強しに行ってました。その際に、農耕車限定ですが牽引の免許を取得しました。

取ったら使ってみたいのが人間の性!ちょうど近所でスリランカ人が「イイノアルヨー!」と言っていたかは忘れましたが、牽引用のトラクターとトレーラーセットで譲ってもらいました。

これとは別に三菱の23馬力のトラクターがあるのですが、トラクターは前部が駆動用、後部が作業用と分かれており、その後部部分の作業機をアタッチメントというのですが、色々種類があり、用途に応じて付け外しが出来るんですね。

当然、農業大学校で丁寧にそのアタッチメントの取り外しは習いましたが、いかんせん”めんどうくさい” 非常に大変です。(自分が思っているだけかも)

アタッチメント側に車輪が付いていて、トラクターにうまく接合部を合わせられれば良いのですが、ないとトラクター側でうまくバックしないと合わせられません。これかなりの高等テクニックが要るんじゃないかと勝手に思ってます。。

そんなこんなで、僕はこういった資材輸送用のトラクター牽引用や、完全に余談ですが薪割り機等を運ぶ牽引用と、耕耘用とでトラクターを使い分けています。

話は戻りますが、この単管パイプ(足場管とか内径が48.6のパイプ、よんぱーろくとか呼びます)が非常に新品は高いです。なので、近所の土建屋に泣きついて中古で安く譲って頂ける事になりました。多少曲がりや錆はありますが、ドブ漬けのメッキなのでモノはホームセンターのモノに比べれば悪くはないです。

荷下ろし中の写真

農業大学校で、クレーンや玉掛けと呼ばれる資材を吊るして移動する講習修了証も取得しましたが、なかなか難しいです。絶対に素人がやろうとはしないほうが良いですね。怪我の元!


5月頃の写真

道路脇に置いてもらった単管をひたすら切断し、土建屋のおっちゃん達が作業している傍らにトレーラーで運んでいきます。

ぶどうの苗木は既に埋まって、芽も出始めてますが、あまりやる事がないです。

切断機の話ですが、今はホームセンターにチップソータイプの物が売られており、僕のは7千円位の安物です。が、十分な切れ味でした。刃だけは2000円位の物を使ったほうが良いと思いますが、切断機自体は上部ながら構造はシンプルで小型なので持ち運びもしやすく、買って良かったなと思います。


ただ、切断時は非常に大きな音が鳴るのと、切りカスが飛び散りたまに顔のほうまで飛んでくるので、防音対策と顔を守るためのヘッドギアがあったほうが良いでしょう。

ちょうどチェーンソーを使う為の一式を持っていたのでこれを使いながら切断してました。

一号ぶどう畑の面積は40m*50mの2000㎡ですが、土地の形状が東から西側にかけてだんだん南北方向に広くなっており、北側に水路が流れている事から南から北にかけて緩やかな傾斜をかけてあります。これは、棚を建てる際はいささかやりづらい所もあるのですが、大雨が降った際等、土壌で吸収しきれない水が圃場内で溜まるのを防ぐ為です。ただでさえ埴土で透水性が悪いので、悪いなら悪いなりに上を走って流れていってもらおうという算段です。

5月~6月は天気も悪い中もひたすら支柱建てをしていました。


上記写真の手前のコンクリの板ですが、これは万年塀といって昔は住まいの境の壁等によく使われていたコンクリート資材です。うちでは、池の側面に使っていた物が一部ありました。(多くは土を寄せて水を通さないビニールシートで囲うのがほとんど)

このコンクリの板も人間が持とうとするとそうとう厳しいです。道路の向かい側の法面の土のめに流用する為この板を運んだ際も板の端を少しづつ持ってずらして軽トラでやっとのことで運びました。


まだ2022/1/24現在もこの万年塀が残っているのですが、上記写真のようにちょっとした土のめに有効なので、少しづつ近所の農家に無料で提供しています。(処分しようとするととても大変なので)


次の圃場作りの記事では梁方向のお話を出来ればと思います。
時系列的には2022年6月~8月になります。




ぶどう畑の圃場作り

 

2020年3月よりぶどう畑を作る為、東西に50m、南北方向に40mの2000㎡でぶどう棚(以降1号ぶどう畑)を作り始めました。仕立て方は短梢仕立てH型の派生タイプでWH、6本主枝(王字型?)等と呼ばれるやり方です。

主枝の数は

H型・・・4本

WH型・・8本

ですが、6本主枝はこのH型とWH型のちょうど中間の数と形状になります。


一般的にぶどう畑といいますと、アンカーで番線(鋼線)で引っ張っりクロスに組んだ網棚を思い浮かべると思いますが、ぶどうの栽培管理の観点から埼玉県では雨除け、簡易雨除け屋根を付けている園が増えています。


分かりにくいですが網棚とは別に中央に支柱が何本も立っている。(飯能市のぶどう園)


元々は完全に露地栽培の所に後から雨除け施設を追加で付けた為、上記写真のように網棚とは別に雨除け用の支柱が立っているのが分かります。

ただ、僕の場合は、更地から棚も木も一から仕立てる為、仕立て方にもよりますが、雨除けの屋根の足場とぶどうの主枝や新梢の誘引を一緒に出来る構造になっているやり方を採用しています。

このやり方は飯能市の果樹園の先生が自身で考案したやり方で、網棚+雨除けを作るよりも資材費を抑える事が出来るメリットがあります。また、野菜ではなく果物である事から初期投資の回収に時間がかかる事から、出来る所は自分で組み立てられるような仕組みになっている(複雑な建設工程や専門の大型機械などは必要としない)

雨除けの足部分を利用して主枝の誘引をしている構造。

この構造だと、基本は短梢剪定前提の仕立て方になりますが、雨除けのラインに沿って真っすぐにぶどうの栽培管理が出来るので、非常に作業効率が良いです。

 最初見た時は驚きました!先生の考案したこの棚仕立ては300㎡程度の広さですが、これを見て2000㎡の広さで作る事を決意・・!いくつか改善の余地はあるとのことでしたが、先生と相談しながら立てていきます。

2020年3月・・・。まだぶどうの苗木を植える前の更地



ここから・・・・



2000㎡から隣に更に1000㎡近く増やし、上棚(雨除けアーチ)を設置中


ここまで少しづつ、ぶどうの栽培管理をしながら棚を作ってきました。
栽培管理と圃場作りを少しづつ別記事で思い出しながら書いていきたいと思います。。


ごあいさつ


埼玉県坂戸市にて果樹等を栽培しています。高橋果樹園のYusukeT(以下Y.T)と申します。

ブログは久しく書いてなく、見づらい点等もあるかと思いますが少しづつ勉強しながら改善していけたらと思います。よろしくお願いします。


農業は、家は代々農家の家柄でしたが私は数年前まで普通のサラリーマンでした。親の代から継いだ農地をどうにか活かしたいと思い、色々と始めており、自分の活動の備忘記録や同じような境遇の方、農家の方やそういった農業に興味のある方達と繋がり、情報共有や交流等が始められたらと思いブログを新規に始めました。

 

果樹園などとたいそうな名前が付いていますが、実は未だに食べられるような物は作れていません。

今栽培しているぶどうやキウイは実を付けさせるのに3年かかり、ある程度成木になる5,6年程からようやく大きめの実が採れるとの事です。

(2022/1/24本日の段階でようやく丸2年が経ち、今年の栽培で3年目になるので初めて実を付けていきます)

埼玉県飯能市の果樹園の先生からご指導を頂きながらぶどう、キウイの栽培や棚を作っています。

あまり日記を書くのは得意ではありませんが、写真や動画、FacebookやInstagram、Twitterと連携して出来る事から始めていく所存です。

よろしくお願いします。


・・・


とはいえ、三日坊主にならない為にあまり無理をしないペースでブログ記事を書いていきたいですが、まずはここ2年程撮りためた写真を整理してラベル別に上げていきたいと思います。








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